仕事を退職しても安心して転職活動するには貯金はいくら必要?実体験を元に解説!

重労働なのに安月給でやってられない、人間関係のストレスでもう辞めたい、激務でもう耐えられないなど、今の職場に不満を持ち、転職したいと考える人は多くいると思います。

理想は在職中に新しい転職先を見つけるのがベストですが、激務であったり、長時間の残業が日常的であったりする場合などの時は、それが中々難しいのが現状です。

そうなると退職してからの転職活動となりますが、仕事を辞めるといきなり収入がゼロになるので、それが不安で転職活動ができないという方も少なくはないでしょう。

実際、私も転職を3回しておりますが、1度目の転職の際は毎月の定額収入が無くなることが不安でした。そして激務で日々仕事に追われる毎日。次のことを考える余裕もありませんでした。

今回は、仕事を退職して転職活動をするのにはいくら貯金があれば大丈夫なのかを、私の実体験を元に解説していきます。

最低限給料の手取り3ヶ月分貯めましょう! 余裕があれば100万円を目標に

私の出した結論は、安心して仕事を辞め転職活動をおこなうことができる最低限の金額は、
現在のお給料の手取り額3ヶ月分です。

※手取り額:給料の総支給額から所得税や住民税、社会保険料などが天引きされた額のこと

理由は以下の通りです。

雇用保険に加入している場合(フルタイムで働いているほとんどの人が加入していると思います)、失業したときに失業給付金というお金がもらえます。

しかし、自己都合退社(自分から会社へ「辞めます」と言った場合)の場合は、失業給付の濫用を防止するために待機期間というものがあり、失業給付金がもらえるのが退職日から約2ヶ月後からです。
※以前は3ヶ月後からでしたが2020年10月1日から「2ヵ月後」に変更になりました!

つまり、失業給付金がもらえるまでは自分の貯金を崩しながら生活していかなければならない、ということです。

なので、最低2ヶ月間無収入でも食べていける状態をつくっておく必要があります。

ではなぜ2ヶ月で足りるところ、3ヶ月分かというと、失業給付金は前職の給料の50%~80%程度しか貰えないので、1ヶ月分は万が一のための保険です。

貯金ゼロのギリギリの状態だと精神衛生上良くなく、普通の判断ができなくなる恐れがあり、のちの転職活動に影響が出てしまう可能性があります。

例)給料 総支給額20万円、手取り額15万円の場合 

15万円✖️3ヶ月分=45万円の貯金額が望ましい。

貯金100万円を貯めてから転職するとより安心

先述の通り、私が考える転職活動をおこなう際の最低限として必要な貯金額は月給の手取り3ヶ月ぶんですが、余裕がある方なら100万円の貯金を目指すことをおすすめいたします。

なぜなら、キリのいい数字で多すぎず、小さすぎずの金額だからです。

とりあえず、3桁万円貯めた!という自信になりますし、安心感もあります。とはいえまだまだすごい余裕ができる金額ではないので、その先を貯めるにしても「燃え尽き症候群」にならずに済むと思います。

私は、奨学金で借金を背負うことが嫌でしたので、就職して進学先の学費を稼ぐことにいたしました。

その時に目指したのが100万円という数字です。

私のように進学を考えていたり、好きなものを購入したい、という場合には100万円を目標にとりあえず貯めてみる、というのがおすすめです。

そうでない場合は、前述の通り、手取り額の3ヶ月分あれば十分だと思います。

貯金がないがどうしても今辞めたい場合

次に今現在貯金はないが、貯めるまで我慢できない方、もう限界だという方もいるかと思います。
そんな方に給料3ヶ月分の貯金を貯めてから退職しろというのは酷な話です。

そんな場合は、精神や体を壊す前に辞めてしまった方がいいと思います。

お金はいつでも稼げますが、壊れた精神や体、過ぎてしまった時間はいくらお金を積んでもかえってこないからです。

しかし、自己都合退社の場合は約2ヶ月の待機期間がありますし、その間は無収入になってしまいます。

在職中に次の職を見つけられれば良いのでしょうが、私もそうだったのですがブラック企業に勤めている場合、そのような余裕が時間的にも精神的にもありません。

では、どうしたらいいでしょう。

実は裏技があります。それは後ほど紹介する、職業訓練を利用した方法です。

職業訓練で訓練を開始すると2ヶ月の待機期間が解除されます。つまり、職業訓練の開始日から失業給付金の対象となり、7日間の待機期間はあるものの、2ヶ月待たずして失業給付金を受け取ることができます。

なので、貯金がないけどどうしても退職したいという人は、退職した後なるべく早くハローワークへ行き、早めに公共職業訓練の受講を申し込みましょう。

申し込んでから試験があり、それに合格してから受講開始となるので少し時間は空いてしまいます。ですので、できれば1ヶ月分くらいの貯金があれば心にゆとりが持てます。

それでもどうしてもお金がないという場合は、自分の地域の社会福祉協議会に相談してみましょう。

社会福祉協議会とは?

社会福祉協議会は、民間の社会福祉活動を推進することを目的とした組織です。全国・各都道府県・各市町村で組織されており、地域に暮らす皆様のほか、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設等の社会福祉関係者、保健・医療・教育など関係機関の参加・協力のもと、地域の人々が住み慣れたまちで安心して生活するため、様々な活動を行っています。
 具体的な活動内容は、地域の特性に応じて異なりますが、基本的単位である市町村社会福祉協議会の主な事業は次のようなものがあります。

1)住民の地域福祉活動に対する支援
2)ボランティア・市民活動の推進・支援
3)地域での生活支援に向けた相談・支援活動、情報提供や連絡調整
4)経済的な支援を必要とする方に対する生活福祉資金等の貸付
5)日常生活自立支援事業(高齢や障害等により判断能力に不安のある方を対象とした福祉サービスの利用援助や日常的な金銭の管理等を行う事業)
6)介護サービスなどの多様な在宅福祉サービスの提供

引用:https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/faq/023.html

貸与にはなりますが、場合によってはお金を貸してくれる場合もあるようです。

生活に困窮し、周りに相談する方がいない場合はぜひ、自分の住んでいる市町村の社会福祉協議会に相談してみてくださいね。

雇用保険について

失業給付金がもらえる人はどんな人?

では、先ほどから紹介している「雇用保険」について詳しく見ていきましょう。

雇用保険に加入していれば自己都合、会社都合関係なく失業した際に失業給付金を貰うことができます。

ただし、雇用保険に一定以上の期間加入してなければいけなく、その期間は自己都合の人で失業日までの2年間で1年以上、会社都合の人で失業日までの1年間に6カ月以上雇用保険に加入していないと、失業給付金はもらうことができません。

失業給付金の受給額の計算方法

失業給付金の受給額の計算方法は、給付率や所定給付日数は人により異なります。

計算が複雑で大変なので、下記のサイトで計算することをおすすめします。
自分の情報を入力するだけでおおよその受給額が分かります。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1426729546

職業訓練について

また、退職後に次のことをまだ決めていない、という方におすすめの制度があります。

それが職業訓練です。

職業訓練とは、ハローワークの求職者を対象に、離職者が再就職に必要な技能及び知識を習得するための制度です。受講料はなんと無料です!

つまり、実質負担なしで(テキスト代は自己負担の場合が多いです)事務、会計、IT、建設、介護などの勉強やスキルを身につけることができるということです。

例えばWEBデザイナーの職につきたいが経験や知識が全くないという場合でも、実費で専門学校など通うことなく無料でその勉強をしスキルを身につけることができます。

また、職業訓練を受けている間に失業給付金の期限が切れるという方は、職業訓練終了まで延長することができます。

スキルアップをして収入を増やしたい方や、就きたい職があるが資格や経験がない、という方はぜひこの職業訓練を利用してみてください。

まとめ

退職しても安心して転職活動をするには、給料の手取り3ヶ月分の貯金を貯めましょう。

雇用保険に加入している人は失業したら失業給付金がもらえます。しかし、自己都合退社の場合は失業給付金が支給されるまで約2ヶ月間かかるからです。それまで生活する分の貯金を最低限貯めましょう。

ただし、支給が始まっても、今までもらっていた給与のおおよそ50%~80%しかもらえないので、余裕をもって1か月分多く手取り額の3ヶ月分の貯金を目指しましょう。

失業給付金は退職の仕方や年齢、収入によって給付額や給付日数が変わるので、自分の条件で計算してみてください。

計算サイト↓
https://keisan.casio.jp/exec/system/1426729546

貯金がなく、しかしどうしても仕事を辞めたいという緊急的な事情の場合は、公共職業訓練を早めに申し込をして受講を開始することで、2カ月間の待機期間を解除することができます。

しかし、受講申し込みから受講開始までは、試験があるので多少時間がかか流ので注意が必要です。

もしも、どうしようもなく崖っぷちだ、という場合は、最後の砦として地域の社会福祉協議会に相談し、お金を借りるという手段もあります。

今回は以上になります。

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