消えゆく記憶の断片を集めて

昔の作品を整理していたら、当時のことを思い出し、ついついネットを検索したらとても良いブログがあったので、急きょ文章にまとめたいと思います。

「鉄は熱いうちに打て」です笑

幼き日によく行っていた堤橋商店街

私は幼少期を青森市で過ごしました。

中学の途中で引っ越すのですが、引っ越し前、よく通っていて風景も好きなところがありました。

それが堤橋商店街です。
特に堤橋からの眺めが好きでした。

学生の頃に描いた作品は、なんだか稚拙な感じがしてほとんど残していないのですが、下記の作品は特別で、残しておりました。

色々と思い出が詰まった幼少期を過ごした青森を出る時に、大好きだった堤橋からの風景を写真で撮ったものを元に描いた作品だからです。

堤橋_2008

「ぼくのおもちゃや」というおもちゃ屋さん、「大観堂」という本屋さん、名前は忘れたけど個人経営の100円ショップやケーキ屋さん、そしてデイリーヤマザキ…。

そして、7月には夜店がいっぱい出店して盛り上がります。

毎月コロコロコミックを買うのも堤橋商店街、学校で使用する文具を買うのも堤橋商店街、誕生日のプレゼントやケーキを買ってもらうのも堤橋商店街でした。

そして、当時市場見たいなところもあり、優しい八百屋のおばあちゃんによく可愛がってもらったのを思い出します。かめやというスーパーに学校で見学に行ったこともありました。

何がよかったかというと、アーケードです。

その薄暗く、レトロな雰囲気がとても好きでした。

引用:http://www.thr.mlit.go.jp/aomori/syutu/aokoku/osirase/070508tutumi_a-ke-do/tutumi_a-ke-do.html

引用:http://www.thr.mlit.go.jp/aomori/syutu/aokoku/osirase/070508tutumi_a-ke-do/tutumi_a-ke-do.html

そして本日懐かしくなり、堤橋をネットで検索していたら、おそらく私と同じように堤橋商店街が衰退してしまったことを悲しんでいるブロガーの方の記事を見つけました。

同じ郷土の同じ思いを

それが、柴Tさんの田舎の生活~Nothern life~

とても素敵な文章でしたので、一部抜粋してご紹介いたします。

少年時代がどんどん遠のいていく。

まだモノクローム程は色褪せてはいないけれど、少しずつくすんで行き、ボヤけつつある。

あまりに遠い過去で、本当に僕は少年時代を送っていたのかさえ、時に怪しくなる。

あの頃よく通った、駄菓子屋さんのおばちゃんの顔、おやき屋さんのおじさんの顔、そしてよく遊んだ途中で転校し卒業アルバムには無い友人の顔、まるで僕の思い出の中で、のっぺらぼうの様にうごめく。

写真にも残っていない、僕の記憶の片隅にだけあるこの薄れ消えゆく思い出を、どうしたら蘇らせることができるのだろうか。

引用:http://angelfall811.blog.fc2.com/blog-entry-2229.html

思い出の堤町商店街を歩き、火山で美味しいランチを食べ、その場所を起点として、眠っていた記憶を呼び起こす。

僕の思い出の中で、のっぺらぼうだった人達も、少しずつ、完璧とは言わないまでもその輪郭を現し出す。

この今にも輪郭がぼやけそうな人達のお陰で、今の僕がいるのだ。

時間に支配された、変わりゆく街並みを歩き、自分の人生の変遷を辿る。

そして僕は思い出す。

少しでも、この人生の意味を解き明かすように。

引用:http://angelfall811.blog.fc2.com/blog-entry-2229.html

なんて素敵な文章なのでしょう。

もう、一夜にして大ファンになっちゃいました。

過去の記憶を忘れないために

時代は常に前へ進んでいますし、私も前へ進まなければなりません。

しかし、今の自分の礎には過去の出来事があります。

時々振り返って初心に戻るのも悪くないと思います。
特に、何か大きな決断をする時、何か大きな壁にぶち当たった時、悩んでいる時…。

でも、悲しいかな、懐かしの風景はどんどんと変わっていき、過去の記憶もぼやけていきます。

過去に体験したことでさえ、本当にこの記憶は現実に起こったことなんだっけか?と思うことさえあります。

今は便利な世の中なので、写真というものがありますから、写真に記憶しておくというのがかなり有効です。

そうすれば、その写真を見れば鮮明に忘れかけていた当時のことを思い出していくことでしょう。

昔通っていたお店や堤橋のアーケードも、もっと写真に残しておけばよかった、と後悔しています。

大事なことは失ってから気づくんですね。

あとは、友達からもらったものとか。

よく創作物でもありますよね。
異世界で友達になった人が故郷へ帰った時、主人公が「あれ?今までの出来事は夢だったのかな?」と疑問に思った時、別れ際にもらったプレゼントを見て「あぁ、あれは現実に起こった出来事なんだ」と再確認して疑問が確信に変わるシーン。

だから私が人にプレゼントするときは、必ず形あるものをプレゼントするようにしています。

数回送る機会がある場合は、たまには食べ物とかもいいかもだけど。

そんなこんなで、当時を思い出してセンチメンタルな気分になりましたので、急きょブログを書きました。

調べたところ、残念ながら堤橋商店街のアーケードは大部分が撤去され、私が通っていた店の全てが、今はシャッターが降りたり更地になっています。

しかしながら、今度久しぶりに思い出の地を巡る旅にでも出かけようかと思います。

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