集団生活が苦手な私は、サラリーマン生活も苦手です。
特に憧れている企業や入りたいと思う企業はあまりないのですが、この会社は別です。
そう、「株式会社ポケモン」です。
https://www.elite-network.co.jp/interview_kigyo/22.html
企業理念は
ポケモンという存在を通して、
現実世界と仮想世界の両方を豊かにすること。
とてもすごい。とても素晴らしい。
こんな思い切ったことをやる企業が日本にあるなんて…。
いかにポケモンというコンテンツが皆に愛されているかが分かります。
ポケモンというコンテンツと心中をする
「ポケモン」というコンテンツの凄さ
株式会社ポケモンの事業内容は、
ポケットモンスターのプロデュース・ライセンス管理および関連キャラクターグッズの販売、ゲームソフトの開発や関連商品の専門店であるポケモンセンターの経営
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%A2%E3%83%B3_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)
です。つまりポケモンに関わることしか事業としておこなっていないのです。
株式会社ポケモンの売上高は23年2月期決算で2345億2800万円。
これは、日本の上場企業の中でも、トップ500に入るくらいの規模です。
何度も言います。ポケモンというコンテンツ一つでこの売り上げ。
常識をくつがえす株式会社ポケモンの本気度
でも、その売り上げよりも驚くべきことは、「ポケモン」というコンテンツ1本で勝負しているということ。
つまり、「ポケモン」というコンテンツが廃れれば、会社も潰れてしまう可能性があるということ。
通常、これだけの大企業ともなると、リスク分散の観点からさまざまな事業を展開します。
あの天下のソニーもゲーム事業の他、カメラやテレビはもちろん、保険や銀行などの金融業も手がけております。
これは、本業の売り上げをさらに伸ばすためという理由の他に、例えばゲーム事業がポシャってしまった時も、他に複数の柱があれば会社を支えていくことができ、倒産のリスクを減らすことができるためです。
よく投資の世界で、「卵は一つのカゴに盛るな」と言われますが、まさにそういうことです。
ひとつのカゴにいっぱい卵を入れると万が一カゴを落とした時、卵は全て割れてしまいますが、複数にカゴを分けておけば、ひとつのカゴを落としても、残りのカゴの卵は無事で済む可能性が高いです。
ひとつ「朝日新聞」の具体的な例を提示いたします。
ネットに情報が溢れる現代社会では、新聞の価値が従来よりも薄れ、新聞の発行部数の大幅な減少が止まりません。
「朝日新聞」も、一時期は440億円という大赤字を計上してしまいました。
しかし、その後「朝日新聞」は黒字へと回復いたしました。
ですが、新聞の発行部数が増えたわけではありません。その理由は、大規模なリストラをおこなったことも要因のひとつですが、大きいのは不動産事業が利益を下支えしているからです。
実は「朝日新聞」はオフィスビル、商業施設、劇場などを所有しているのです。
それらの不動産収益が赤字を補填しているというわけです。
参考:https://dime.jp/genre/1431420/
このように、通常のビジネスではひとつのコンテンツに依存するのは非常に危険であり、会社が大きくなればなるほど事業を分散し、リスクも分散するというのがセオリーです。
もちろん、これは個人でも同じことが言えます。
例えば、お金持ちになって1億円手に入れたとして、全てひとつの普通銀行口座に入れておくのはおすすめしません。(銀行は潰れても1000万までは補償されますが、それ以上は補償されるとは限りません)
株式会社ポケモンが「ポケモン1本」で勝負するわけ
でも、裏返せば「ポケモン」というコンテンツ1本で勝負している「株式会社ポケモン」はそれだけ「本気」ということです。
そのことは、実際に株式会社ポケモンで働く社員の方のインタビューでも伺えます。
ポケモンという1つのコンテンツと心中する、つまり、ポケモンが無くなったらこの会社も終わりということ。そして、いつ終わるか分からない。その覚悟はありますか?と面接で聞かれました。
引用:https://www.elite-network.co.jp/interview_kigyo/22.html
もう1つの思い切りの良い点は、ポケモンが末永く愛されることが第一ミッションとして掲げられていること。あらゆる事業の根底にあるのが「如何にポケモンを存続させていくのか」という考えであり、会社の成り立ちから組織まで、この考えが基になっています。
引用:https://www.elite-network.co.jp/interview_kigyo/22.html
そして、今日の1番の疑問「なぜ株式会社ポケモンは上場しないのか」に対する答えもこちらのインタビュー記事で発見しました。
そのために、上場もしていません。個人株主からの過度のプレッシャーや、単年毎の無謀な売上目標を掲げられることはないので、長期的視野でビジネスを熟考できる仕組みです。
引用:https://www.elite-network.co.jp/interview_kigyo/22.html
株式会社ポケモン様、大変失礼いたしました。
いやー、カッコいいっス。さすがっス。
なぜ株式会社ポケモンは上場しないのか、ポケモン1本で勝負するのか、の答えがここにありました。
全ては第一ミッションである「ポケモンが皆に末永く愛される」ためでした。
あえて上場しないことで感じる「ポケモン愛」
これだけの売上規模となれば上場して当たり前、という考えが私の中にはありました。
その私の考えが未熟でした。
※上場とは、企業が発行する株式を証券取引所で売買できるように、証券取引所が資格を与えることをいいます。
参考:https://www.jpx.co.jp/tse-school/learn/03a.html#:~:text=%E3%80%8C%E4%B8%8A%E5%A0%B4%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%8C,%E3%82%82%E7%94%9F%E3%81%98%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
でも、上場企業になったというと聞こえはいいですが、やはり大変なのだろうなと思うところはあります。
上場すると、一般の我々でも上場している応援したい会社の株を買え、利益が出たときは購入した株の数により株主優待や利益の一部を還元してくれます。株を購入=会社の持ち主(株主)になるということなので、会社の経営方針にも口出しをすることができます。
会社の利益が出ているうちは良いのでしょうが、利益が出なくなったらもちろん株主から「もっと売り上げを伸ばせ!」だの「ああした方がいい」「こうした方がいい」と詰められることでしょう。
そうすると、より商業的な考えになり本当にポケモンが好きな人社員がポケモンというコンテンツのためにやりたいことがあっても、株主の意向でできなくなることも考えられます。
そうすれば短期的には利益は回復するのでしょうが、長期的に考えた場合、ポケモンファンからは失望され、ファンが離れていく可能性も考えられるわけです。
ゆえに、株式会社ポケモンは上場しないという選択肢を取ったのだろうと思います。
もちろん、ポケモンというコンテンツがあまりにも巨大に進化しすぎたので任天堂で扱いきれなくなったので別会社にしたという側面もありますが、ポケモンに対する情熱、本気度が伺える記事でした。
世界に轟く「ポケモン」ブランド
今やポケモンはあのディズニーと肩を並べるくらいの巨大コンテンツに成長したといっても過言ではないでしょう。
「株式会社マリオ」でもなく「株式会社キティ」でもありません。
「株式会社ポケモン」なのです。
私個人の希望としては、アニメの視聴率がずっと下がっていたので、何とか回復していってほしいです。
そして、映画ももっと多くの人に見てもらえるようになったら良いなと。
でも、長年続いたアニメシリーズを新しくするなど、最近のポケモンは攻めているなと感じます。
いち古参ファンとしては、長年のアニメシリーズが終わってしまったのは寂しいですが、確かにマンネリしてきたところは否めなかったので、新たなファン獲得のためには致し方なかったのかなと思います。
たまには古いアニメシリーズも復活してほしいところですが笑
という感じで、本日は株式会社ポケモンについて思ったことを書きました。
ではまた!