数々の失敗を経験した私が、その失敗を振り返るシリーズ第一弾。
最初を飾るだけあって、今回は幾度もの失敗を繰り返してきた中でもインパクトのある経験をpickupしました。
こんな大失敗をしてきても、のらりくらり、私は今もこうして人並みくらいにやってこれています。
失敗して落ち込んでいる人、悩んでいる人がこの話を見て、
「自分も何とかなりそう」
と思っていただけたら幸いです。
スカイラインGT-R(通称:ハコスカ)という貴重な旧車にぶつけてしまった
初めて自分の車を運転、そして就職後「仕事をする」大変さに気づく
私が新卒の時なので、かれこれもう15年くらい前になろうか。
当時18歳だった私は、高校を卒業して車の免許も取り、入社した職場で必死に仕事をしていました。
車の運転もまだ慣れず、片道15キロほどの距離を通勤で運転するのがやっとでした。
中古の軽自動車でしたが、初めての自分の車。
それを運転しての出社です。
今までの小学校入学、中学校入学、高校入学とは違う感情でした。
「自分も大人になって社会の一員となったんだなぁ」
と感じたことを覚えています。
そういう前向きな気持ちとは裏腹に、仕事の方は思ったよりも大変で、元々お金を貯めて3年で辞めるつもりでしたけども
「3年どころか3ヶ月、いや1ヶ月持つかなぁ」
というのが正直な感想でした。
それくらい、当時の私にはしんどかったです。
倉庫業なので、とにかく体を動かす仕事が大半だったため、運動が苦手な私は尚のことしんどかったです。もうちょっと真剣に就活すればよかった、と正直後悔しました(笑)
それに輪をかけるように、入社してからいきなり繁忙期。
4月、5月、6月と休みは基本週1日。
他の従業員の方は忙しく働いていて、分からないことがあっても聞きづらい雰囲気。
質問しない私が悪いのですが、確認しないがため怒られることもしばしばありました。
「あぁ、早くお昼休憩にならないかなぁ、日曜日にならないかなぁ」
そんなことばかり、考えていました。
楽しみだったはずのゴールデンウィーク
そんなこんなで入社から約1ヶ月が経ち、待ちに待ったゴールデンウィーク。
久しぶりに友達と遊ぶ約束。
学生時代と何が違うって、マイカーが使えること。
専門学校や大学に進学した友達は、まだ免許や自分の車を持っていない人も多くいました。
そこで、私は免許もあり車もあったので、私の車で隣の県へドライブに行くことになりました。
隣の県といっても、県境が近い地域に住んでいたので車で約1時間の距離。
でも当時の私にとっては初めての遠出です。気合が入りました。
そしてドライブ当日。
問題なく目的の場所につき、どんなことをしたかなど細かなことは思い出せませんが
その瞬間を楽しく過ごせたのは覚えています。
問題が起きたのは帰り道でした…。
あともう少しで友達の家…
というところで車の加速が落ちていきます。
「何かがおかしい」
と思い小道に入ると、どんどん力がなくなっていき、そのままエンジン停止。
突然の出来事でどうしたらいいのかパニック状態の私。
そして、カッコつけて自分の車に友達を乗せたはいいが、途中で車が故障するという最高にカッコ悪い現状。
楽しい思い出だったはずのゴールデンウィークが一瞬として地獄へと変わりました。
容赦無く時間は過ぎていきます。
いつもは「キレイだなぁ」と眺めているはずの夕焼けが、その時ばかりは「早く何とかしないと日が暮
れる」と焦燥感に苛まれました。
代車を借りるも…
その後、自動車保険会社のロードサービスで車屋さんまで運んでもらい、(そのロードサービスで来てくれた方が車屋さんだった)修理してもらうことに。
友達はおのおの家族の方に迎えを呼んでもらいました。その節は大変申し訳なく思っております。
そして、車を購入したところに電話をし、後日代車を借りました。
事件はその後起きます…。
現場は、修理を頼んでいた車屋さんの駐車場
数日後、借りた代車で修理してもらっている車の現状説明とロードサービスの料金を支払いにいきました。
(ロードサービスは基本無料なのですが、距離制限があり、それを超えると料金を支払わなければなりませんでした)
車はどうやら「オイルネーター」というところが悪く、発電ができずに止まってしまったとのこと。
修理代も高くはないとのことで、安心したのを覚えています。
(こちらで修理したのか、購入した車屋さんに直してもらったのかは正直思い出せません…)
「修理は何とかなりそうだ」と安心し、きちんとこの間のお礼を伝えて
代車に乗り、バックで駐車場を出ようとした時です。
「ドンッ!」
と鈍い音がしました。
そう、車検中で外に出ていた車にぶつけてしまったのです。左ドアでした。
しかも古い車の見た目なのにピカピカの新車のような車です。
急いで車屋さんに謝りにいきました。
どうやら通称:ハコスカの名前で愛されているスカイラインという車種の旧車のようです。
車屋さんが教えてくれました。
車検のため車を預けていたようで、検査中(検査待ち?)で外に出していたようです。
パッと見、凹みはおろか、傷もついてはいないようでしたが、持ち主は相当なマニアのようで
車屋さん曰く、
「うち(車屋さん)の技術力を高く評価してもらっているから検査に出してもらっている」
とのこと。
いやぁ、車の持ち主さんにはもちろんそうですが、車屋さんにも大変申し訳ないことをしたと今でも後悔は尽きません。
車屋さんの方で磨いたり板金したりして許してもらえるか交渉してみるけれども、最悪の場合ドア交換になるかも、とのことでした。
ドア交換の場合、古い車なので入手も困難で100万円はくだらないとのこと!
もちろん悪いのは私ですが、「何とかお許しをいただきたい」と当時は願うばかりでした。
初任給が旧車の修理代に消えた
その後の記憶は曖昧なのですが、(仕事で必死でした)
後日、車屋さんにその後どうなったかを聞きにいきました。
「うちの技術力の高さを知ってるので板金と研磨だけでいいってよ」
本当、この車屋さんには感謝しかありません。
しかし、板金と研磨だけとはいえ、修理代およそ10万円。
しかも代車でぶつけてしまったので代車の修理代も2万5000円くらい。
無料サービス超過分のロードサービス代、代車の修理代、自分の車の修理代と合わせると15万円近くになりました。
恥ずかしい話、初任給全額支払ったとしても足りませんでした…(泣)
お支払いをする時、事情を伝え「足りない分は後日支払います」とその場を後にしました。
初めての初任給の使い方はまさかの車の修理代。
しかも、初任給で足りないため分割払いにしてもらい、入社早々にして借金生活です。
皆さんは初任給を何に使いましたか?
両親へのプレゼント、自分へのプレゼント、友達と楽しくお食事…。
あまり、ぶつけた車の修理代に使った、という人は少ないのではないでしょうか(笑)
友達には「ぼったくられたんじゃないか?」
と心配されましたが、私は今でもあの車屋さんを信じています。
というか、元凶をつくったのは私ですし、大切な常連さんに不快な思いをさせてしまったのも事実ですし、謝罪料を支払いたいくらいでした。
ですがすみません、当時の自分にはそれが精一杯でした。
この場を借りてお礼とお詫び申し上げます。
今となっては…
でも、結果的にはこれが社会人になっても高校生の時の金銭感覚のままでいられ、お金を貯めることができたことを含め、高い授業料でしたけども
以後同じようなことを起こさないように、という意味で自分を戒める出来事だったのではないかと思います。
当時は吐き気がするほど嫌な出来事でしたが、こうして今は笑い話とすることができました。
今年入社、入学した皆さん
どんな出来事があっても、大抵は時間が解決してくれますよ。